有罪×無罪 逆転裁判とは違い裁判員としてのリアリティを追求した法廷推理ゲーム

2017/02/06

シリーズ14年目にしてアニメ化が決定した『逆転裁判シリーズ』

ナンバリングタイトル最新作である『逆転裁判6』の発売も決まり、法廷推理ゲームとしてはずば抜けた知名度を誇っていると言えるだろう。

だがその一方で『逆転裁判』はあくまで現実の法廷をモデルにしているゲームであって、実際の裁判とはだいぶ違っているといっても良い。

確かに実際の法廷をそのままゲームに落とし込んだとしても、ここまで面白いものは作れないだろう。

だがその中でリアリティを追求した法廷推理ゲームも存在する。

それが『有罪×無罪』

今回は隠れた名作との呼び声の高い本作を実際にプレイしてみたので紹介したいと思う。

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実際の裁判の流れと雰囲気がわかりやすく描かれる

『有罪×無罪』は2009年5月21日にバンダイナムコゲームズが発売したニンテンドーDS用ソフトだ。

日本での裁判員制度の施工日に合わせて発売された本作は、裁判員目線で被告人が有罪か無罪かを見抜くといった内容になっている。

そもそも裁判員制度とは、犯罪の多様化に伴い法律家だけではなく民間人の意見も判決に取り入れるというもので、これは20歳以上の日本国民ならば誰でも選ばれる可能性がある。

それはつまり「もしかすれば明日には自分が裁判員に選ばれることもある」ということだ!

法曹関係者が監修を行ったこともあり、リアリティの追求された本作をやることで実際の裁判の雰囲気を疑似体験できる。

これは『逆転裁判』にはない魅力だろう。

また法曹界の専門用語が時折出てくるのだが、その度に解説が行われ、非常に丁寧な作りをされているのに好感が持てた。

必ずしも被告人が有罪とは限らない

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『有罪×無罪』に収録されたシナリオは以下の4つ。

  • 姑を放火で殺したとされる『鬼嫁放火殺人事件』
  • 保険金目当てに夫を殺した『大学教授保険金殺人事件』
  • 飲酒運転の果てに事故を起こした『泥酔社長危険運転致死事件』
  • いじめを苦に自殺した妹の復讐を行った『学院理事一家連続殺人事件』

これらの事件にプレイヤーは裁判員制度で選ばれた裁判員の1人として事件に参加する。

とはいえ裁判員制度の性質上、一度選ばれると5年間は選ばれることはないという決まりがあるので、同一人物としてではなくあくまで別人という形で事件に関わっていくことになる。

そのため物語の連続性はないのだけれど、担当する裁判長や裁判官、検事や弁護士などは共通しているのでプレイしているうちにどことなくなじみ深く感じるようになってしまう。

また選ばれる裁判員に関しては物語ごとに別人なのだが、その様は千差万別で中には最初から被告人を有罪と決めつけているような人物事件とは関係ない話をやたらしたがるような登場人物もいる。

そういった個性豊かな相手と議論しながら事件の真相を推理していくのは、難しくもあり楽しくもあった。

判決によって変わるエンディング

物語ごとが終わった後に「真相解明度」という形で事件の真相をどこまで暴けたのかが表示される。

もちろん初プレイの時は100%を目指してプレイするべきなのだが、真相を解明できずに判決を迎えた場合、無罪の被告人を冤罪にしてしまったり、実際に犯罪を犯した人物を無罪にして野放しにしてしまうこともある。

また有罪と無罪の判決こそ間違えなかったとしても、真相を解明できないことで被告人を救えないといった場合もある。

そういったバッドエンドにも一つひとつエピローグが用意されており、そのほとんどが後味の悪いものだ。

とはいえ最終章に関していえばバッドエンドを支持する声もあるので一概に悪いものとは言えない。

尤も最終章の真相を解明した後に見れるエピローグは正に「衝撃のラスト」という言葉が相応しいものであり、実際にプレイし終えた時に筆者は嫌な鳥肌が立ってしまうような内容だったので、それも仕方のないことなのかもしれない。

兎にも角にもバッドエンドひとつ取ってもなかなか興味深い内容となっているので、プレイするのなら一度は見てみてほしい!

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裁判はゲームではありません

saiban

法曹関係者に監修を頼み、現実の裁判に限りなく近づけた『有罪×無罪』

日本での裁判員の施工日に発売された本作は、裁判がどのように進行し、その中で裁判員がどのようなことをするのかを端的に描いている。

これはゲームなので物語を読み進めていけば真相の解明をすることもできるが、現実の裁判ではそうもいかない。

自分の選択が被告人のその後の人生を左右するのだ!

予行練習というわけではないが、いつ裁判員に選ばれてもいいように現実の裁判の流れをある程度は知っておいた方が良いかもしれない。

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