ルートダブル √Afterクリアまでの感想・考察 謎が謎を呼ぶSF脱出劇

2017/02/06

3年前に購入しつつもパソコンのスペックが足りずに積みゲーと化していたPC版『ルートダブル -Before Crime * After Days-』をプレイしたので、レビューや考察記事を書いてみようと思います。

まとめて感想を書くことも考えたのですが、ルートごとに考察をしたかったことと、まとめて書くと過去最大規模の長さになると思ったので、今後のレビュー記事を書く時の試金石的な意味合いも込めてルートごとにわけて書いていきます。

今回は最初のルートであり、物語の骨格部分を成す「√After」までをプレイした上での感想となります。

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√after あらすじ

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西暦2030年9月16日 午前6時19分「鹿鳴研究学園都市」の郊外の巨大な科学研究施設「通称:ラボ」にて事故が発生した。

物語は事故発生から3時間後、ある男が気絶から目覚めたところから始まる。
男の名は笠鷺 渡瀬、今回の事故に巻き込まれた人々を救助するため、送り込まれたレスキュー隊の隊長だ。
だが彼は救助活動の最中、何らかの原因により気を失い、それと共に己の記憶までも失ってしまっていた。

施設は隔壁で閉鎖され、一切の脱出が不可能な状況の中、渡瀬はレスキュー隊の部下や要救助者と共に脱出の道を探していく。
しかし施設を汚染する放射能の脅威から命を繋ぐ『薬』の数は限られ、さらに惨殺死体まで見つかってしまう。

火災、爆発、放射能の脅威、そして得体のしれない殺人犯。
極限状況の中、徐々に蓄積する疲労と苦痛と疑惑は彼らの心をも蝕んでいく。

悪意の坩堝と化した地下施設で、彼らが見るものは希望か、絶望か。
死と隣り合わせの世界で展開する、極限の人間ドラマ。

引用元:ルートダブル公式サイト(一部改変)

あらすじを見る限り、クローズドなミステリーやサスペンスを思い起こす人がいるかもしれませんが、ジャンルが「SFサスペンスADV」となっているようにSF要素がかなり強い作品です。

購入からプレイまでの3年の間に前情報が一切吹っ飛んでしまっていたので忘れていましたが、『ルートダブル』の原案・監督・プロデューサーを勤めた中澤工さん『Ever17』『I/O』など多くの名作SFノベルを手掛けており、考えてみればSF要素がない方がおかしいと言えるのかもしれません。

√After ネタバレなし感想

まず第一に思ったのは閉鎖空間による緊迫感が非常に感じやすいということでした。

「事故によって閉鎖空間に閉じ込められ、命の危機が迫る」というのは上述の名作ノベルゲーム『ever17』にも通じるところがあるのですが、こちらでは切迫した状況であるはずなのにほのぼのパートが多く、緊迫感が薄れてしまうような内容となっていました。

その辺はプレイヤーに散々突っ込まれ「序盤でやめたらクソゲー、最後までプレイしたら神ゲー」と揶揄されるほどのものでした。

そんな『ever17』と比べて『ルートダブル』では終始、緊張感に包まれており、クリックする右手に小汗を掻いてしまうほどでした。

とはいえ「√After」をやった限りでは謎も多く、エンディングリストにはグッドエンドと書かれていましたが、全然グッドエンドじゃありません(爆)

正直、この続きをすぐにやりたいのですが「√before」はまた別主人公の話になるので、時系列的な意味での続きはだいぶお預けのようです。

ちなみにここまでで一番のお気に入りキャラクターはレスキュー隊副隊長の橘 風見。

このギャップ萌えの破壊力は凄まじいので、それだけでもプレイした甲斐がありました(笑)

でもだからこそ3年も積んでしまったことに後悔の念があったりもします(泣)

選択肢のないノベルゲーム

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画像引用元:ルートダブル公式サイト

ネタバレありの本格的な感想を書く前にシステムについても軽く触れておきます。

本作はノベルゲームであるのにも関わらず、選択肢は存在しません。

かといって分岐なしの一本道のゲームではなく、代わりに「センシズ・シンパシィ・システム(通称:SSS)」が用いられています。

これは主人公が自分含む各キャラクターにどういう心証を抱いているかによって物語が分岐するというシステムで、これによって物語は複雑に分岐していきます。

ただ最初のうちはシステムの仕組みが少し掴みにくくて、主人公が自分の思うように行動しないこともしばしばありました(笑)

とはいえ物語終盤に近づくに連れある程度の指向性がわかり、それがわかってからは非常に物語を楽しむことができたと思います。

「STEINS;GATE」「Rewrite」など、直接的な選択肢ではない形での選択肢を用いるノベルゲームの方がきちんと作り込まれて面白いと感じるのは筆者だけでしょうか?

√After ネタバレあり感想・考察

root_a画像引用元:ルートダブル公式サイト

それではここからはネタバレありの感想を書いていこうと思います。

物語の性質上、ネタバレ見ちゃうと楽しみが半減しちゃうのでプレイ前のユーザーは見ないようにお気を付けください。

なお「√After」のストーリーについてはすべて体験版でプレイできたはずなんで、興味があるようならまずはそちらをプレイすることをおすすめします。

本作で肝となってくるのはやはり「BC:Beyond Communication」と呼ばれるテレパシー能力でしょう。

「√After」ではそこまで大きく語られることはありませんでしたが、主人公の渡瀬が聞いていたのは明らかに幻聴などではなくこれによるテレパシーであり、その発信源はもう1人の主人公である天川夏彦であることが予想されます。

しかし彼自身は意識がない状態で発見され、エンディング後にようやく起き上がりますが結局その辺については謎のまま。

それ以外にも多数の謎が残されているのですが、せっかくなのでそれら1つ1つを筆者なりに考察しようと思います。

  • 主人公である笠鷺渡瀬は何者なのか?
    「√After」の主人公である渡瀬。
    記憶喪失の彼ですが、物語終盤でこの事故を引き起こしたテロリストとして疑われ、仲間たちに殺されそうになります。
    ミスリードかなとも思いましたが、筆者的には本当に彼はテロリストなんじゃないかなと思っています。
    ただ記憶喪失になった彼自身はそんなことを露知らずであることには間違いないので、今後のルートで記憶が戻りどうなるのかが非常に楽しみでもあります。
  • 放射能汚染は本当に起きているのか?
    キャラクターたちがラボから脱出できないのは、原子力発電施設がメルトダウンしたことによる放射能汚染を防ぐためというものでした。
    しかし物語終盤、メルトダウンが起きている事実などないことが発覚します。
    これによってそもそも放射能汚染など起きていないのではないかという可能性が浮上します。
    作中でも「プラシーボ効果」についての言及があり、放射測定器に細工が施されていれば十分考えられる可能性です。
    そもそも一番、放射能が高いとされるNエリアにいたであろう天川夏彦の存在がその裏付けとなっているのではないでしょうか?

  • ラボで研究していたものとはいったい何なのか?
    上に通ずる話ですが、原子力発電施設がないとなるとラボで研究していた内容が疑問となってきます。
    やはり気になるのは本作独自のBCという設定で、ここはやはりこれについて研究を行っていたと考えるのが妥当でしょう。
    むしろ今回の事故すら、大掛かりなBCの人体実験なのではないかとも考えています。
  • ラボの事故を引き起こし、さらに研究員やレスキュー隊を殺した人人物の正体は?
    これについては渡瀬が一番怪しいですが、宇喜多もテロリストの仲間なんじゃないかなと睨んでいます。
    気になったのは脱出していない研究員の数が合わないことと、宇喜多渡瀬に対して「裏切者」と叫んでいた点があげられます。
    ただそれがミスリードである可能性も捨てきれないので、今後どう物語が転ぶのか楽しみでもあります。
  • 運搬リフトを破壊したのは?
    普通に考えればテロリストの連中なんですけど、放射能汚染の中に残る理由がわからないんですよね。
    放射能汚染が嘘だとすれば納得できるのですが、テロリストがそこまで知っていたとは思えないし。
    ここについては全く予想がつきません。
  • 悠里や恵那、さらにほかの高校生たちがラボにいる理由はいったい何なのか?
    これも大きな不明点。
    普通に考えれば社会科見学の一環とも思いましたが、それなら作中で言われるでしょうし、うーん。
  • あの死んでいる少女は何者なのか?
    正直、これが一番の謎であり物語の鍵を握る要素だと思っています。
    気になるのは物語の合間に出てきた「被検体」というワード。
    この施設で人体実験が行われていたと考えれば納得でき、その理由がBCに関わるものという理由付けもある。
    とはいえ現時点では何とも言えないので、この辺については続きを読みながら推理していこうと思います。

ざっと考察してみましたがいかがでしたでしょうか?

たぶんこれを読んでいる人の多くがクリア済みの人だと思うので、見当違いな予想を見てにやついている姿が容易に想像できます。

とはいえ少なくともここまでは不満点は何一つなく概ね満足の内容です。

今後はたぶん良い意味で期待が裏切られると思うので、物語を読み進めながらも考察しつつ続きを読み進めていこうと思っています。

では次回に続く!

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